逆子はお灸で改善できる?鍼灸師が教える自然なケア方法
1. 逆子とは?妊娠中に気をつけたいポイント
鍼灸院にはさまざまな治療目的の方が
いらっしゃいます。
妊婦さんの逆子もそのひとつ。
妊娠28週を過ぎても赤ちゃんが頭を上にしたままの状態を
「逆子(骨盤位)」といいます。
妊娠中期までは子宮内に十分なスペースがあるため、
赤ちゃんは自由に動いていますが、
28週を過ぎると回転しにくくなります。
一般的に、妊娠28〜30週の時点で約15%の妊婦さんが
逆子と診断されますが、その後の自然回転率は約50〜60%。
しかし、32週を過ぎると自然に戻る確率は下がり、
34週を超えると逆子が固定される可能性が高くなります。
逆子のまま出産を迎えると、帝王切開の可能性が高まるため、
早めに改善策を試すことが大切です。
2. 逆子に鍼灸が効果的な理由
逆子と鍼灸、一見関係がなさそうに思えるかもしれません。
しかし、東洋医学では「冷え」が逆子の原因の一つと考えられています。
お灸を使って足のツボを温めることで、以下のような効果が期待できます。
- 子宮の血流を改善し、赤ちゃんが回転しやすい環境をつくる
- 自律神経を整え、子宮の緊張を和らげる
- 冷えを解消し、母体のコンディションを整える
3. 逆子に効果的なお灸とツボ
鍼灸では、逆子の改善に効果的なツボを温めることで、
赤ちゃんが回転しやすい環境を整えます。特に以下のツボが有名です。
至陰(しいん)|足の小指の外側
- 逆子治療で最もよく使われるツボ
- 赤ちゃんの回転を促す作用がある
- 施術後すぐに胎動が増えることも
三陰交(さんいんこう)|内くるぶしの上
- 冷え改善や血流促進に効果的
- 妊娠中のむくみや体調管理にも役立つ
お灸をすると、ほんのり温かく心地よい刺激が伝わります。
治療を受けた妊婦さんからは「胎動が増えた」
「寝ていた赤ちゃんが動き出した」ということは
よく聞きます。
4. 逆子を改善するためのセルフケア
鍼灸治療と並行して、自宅でもできるセルフケアを取り入れると、
より効果が期待できます。
1.自宅で
鍼灸院で指導を受けた後、自宅でも「至陰」や「三陰交」に
お灸をするのが効果的。
お灸はドラッグストアや専門店で購入できるので、簡単に試せます。
2. 冷え対策を徹底する
足元を冷やさないような靴下やレッグウォーマーを活用すると、
血流がよくなり、子宮の緊張も和らぎます。
3. リラックスする時間を増やす
ストレスや緊張が強いと、自律神経のバランスが乱れ、逆子が戻りにくくなることも。深呼吸やアロマ、お風呂でのリラックスタイムを意識しましょう。
5. まとめ 逆子の鍼灸治療を検討してみよう
逆子と診断されると不安になる方も多いですが、
鍼灸やお灸は体に優しく、
リラックスしながら逆子改善を目指せる方法です。
特に28〜32週頃に施術を始めると、
より効果が出やすいため、早めの対応がおすすめです。
「逆子を自然に戻したい」と思ったら、ぜひ一度鍼灸を試してみてください。
と、つらつらと書いてきましたが
もっとも大事なことは
赤ちゃんが無事に、安全に生まれてくること。
帝王切開したくないのは
親の都合だけかもしれません。
赤ちゃんも意思があります。
当院でもなかなか改善しなかった例では
赤ちゃんがへその緒に絡まり
結果的に帝王切開で無事に出産できたという例もあります。
当院では目先のことだけではなく
そんなお話もしています。